下総の細道(Life Is Like A Phantom)

百代の過客は月日にして行き来う年もまた旅人なり

櫛形山アタック(後編)

 前編の工事現場の写真を撮った後、下りをガンガン飛ばしてさぁトットと戻ろうとしたその矢先でした。リターンしてきて下ってくる例の抜かれた集団と登りの時にすれ違った所に結構砂利があっ場所でした。彼らがあのスピードで下っていたので問題なかろうと、スピードを落とさないで通過しようとしました。

 悪夢は一瞬で起きました。「シュー」と言う大きな音ととも、パンク。それも2回音がしたようなヤナ予感が・・・案の定、前後輪パンクです。時間は既に4時を回ろうかと言う時間。まだ平林の町まで15�qぐらいあります。

 後輪は完全にタイヤごとクラッシュしていました。

 しかし、スペアのチューブは1本でリペアキットも持っていません。仕方がないので押して歩いて下るしかありません。

 地獄に落ちた面持ちでした。吊りそうな足で必死で下りましたが、平林の町まであと5�qと言うあたりまで下ったころにはすっかり日が落ちて暗くなり始めました。「平林に着いたらタクシー呼んで、積んで貰えるだろうか?」とか、「積んで貰えなかったら待合所に置いてくしかないかなぁ?」、などとこの後のことを考えていると暗澹たる思いにしかなりえませんでした。

 「誰か乗せてくれるようなキトクな人はいないだろうか」、などと夢のようなことを考えることもありましたが、3台ぐらいの車に抜かれて、まぁコロナ禍で見ず知らずの人を乗せるような人はいないだろうと諦めていました。

 すると、1台のSUVの人が「どうしたんですか?」と声を掛けてくれたので、パンクして歩いており所であることを説明すると、なんと自転車ごと載せて貰えることに。日産のX-TRAILに前輪だけ外して後ろの荷台に載せて貰えました。

 櫛形山に登って帰るところの3人の登山クラブの人たちだったのですが、運転手の方が自転車に乗る方で、自転車を下りで引いて歩いているのを異常に思って声を掛けてくれたようでした。

 その後、南アルプス市市役所の駐車場まで同乗させて頂いた上に、そのうちのお一人の方が甲府駅前の方で、載せて運んでいただけることに!

 三菱のPHV-SUVアウトランダでしので、楽々載せて頂いて自宅まで運んで貰えることに。

自宅に着いて、お礼を渡そうとしたのですが、「道すがらですから」と受け取って貰えませんでした。

 まさに地獄に仏のような方々で、7時前に帰宅出来て地獄と天国とを合わせたような1日でした。

 Webでタクシーの輪行を確認したところ、ジャパンタクシーの車両は自転車が乗るようですが、普通のセダンのトランクだと乗らなかったようです。考えるとぞっとしました。

 当然チューブもえぐれていました。

 前輪もチューブに目で見てわかるような亀裂が入ってました。

 自宅にスペアがあったので、Amazonにはチューブも追加発注。

 チューブ交換した自転車で街乗りしたら、帰りに自宅から500mぐらいの所でえぐれた後輪が再び大きな音を立ててパンク。タイヤ自体も応急処置して明日は通勤予定です。タイヤは変え換えないとダメそうです。