最近読んだ2冊。
もともと「体の使い方編」を新聞の広告で知ったのがきっかけで、希望図書を出したら、すんなり買ってくれました。白い方は既に図書館にあって、立て続けにこの2冊を借りることになりました。
息子にマウンテンを譲ったので、昔のロードを引っ張り出して乗っています。教科書の乗り方を試しています。
腰を立てたまま、おじぎの姿勢をすると、確かにお腹がポッコリ出るような姿勢になって、腹式呼吸になります。
しかも、不思議なことにクランクに加重がかかり易くなります。著者の言うところの、重心が変る気がします。逆に足は加重し易くなるので、ペダルへの加重を11-2時でやめる要領を見出さないと、筋力はメチャクチャ必要になり、とても続けられません。
面白い、乗り方だと私は思いました。
スキーでもそうですが、筋肉の使い方が人によって違うので、スポーツ指導者の感覚を言葉で伝えることの難しさ痛感します。外観だけでは説明できない、筋肉の使い方を説明できるようになると、もっと理解が進むと思います。
PNF系の体の理論から体の作り方、使い方を説明していますが、体のことはわかっているようで、わかっていないので、普通の人には簡単には理解できないでしょう。
結局、人によって股関節の作りや、筋肉のつき方も違うので、外見だけでまねても、同じ感覚は得られないんですよね。感覚だって、速いスピードの中でコマ送りのように見ることができる人もいれば、流れた景色に目がついていかない人もいる訳ですから。
体操のトップ選手である内村航平は、回転している時の風景がイメージできるそうです。とても凡人のなせるワザではありません。そう言う特殊な能力がある人だけが、トップアスリートになれるのだと思います。
著者も体から作り直さないと出来ないので、形だけまねて自転車を直すことから始めないで欲しいと書いています。この辺がマテリアルスポーツの難しさで、出来ない人は道具のせいにしてしまうんですよね。この辺のことが漸くこの歳になってわかってきました。
従来の概念をかなり覆す理論なので、Amazonの書評を見ても賛否両論(むしろ否の方が多い?)です。特に昔から背中を丸めて乗るスタイルの人は、目からウロコと言う人もいれば、こんな乗り方は生理学的におかしい、とまで書いている人までいます。
業界的にも非難の声が多くなっているのではないかと思います。まぁ、それなりに生徒さんも増えて、業界的にはやっかみも増えているのでしょう。マテリアル・スポーツほどメーカやお金が絡んで、業界のメソッドの対立が多い気がしています。