下総の細道(Life Is Like A Phantom)

百代の過客は月日にして行き来う年もまた旅人なり

成長の限界

 最近読んだ「2052年」の前の著作である、1972年出版の「成長の限界」を借りることが出来ました。千葉県立図書館から借りてくれました。

 FORTRANのプリントアウトと思われるシミュレーションの文字グラフが懐かしい印象です。しかし、軸が表記されていないので、グラフは極めて読みづらいです。「モデル」の考え方が良く整理されていて、これを読んでから「2052年」を読んだ方が、「2052年」に記載されていた「フィードバック・ループ」について理解できます。

 シミュレーションとしては、人口増加予測で+10年ぐらいの誤差で当たっていると思います。当時は公害等で「環境破壊」がクローズアップされていた時代でもあるので、「環境破壊」による人口減少をシミュレーションしています。2052年では温暖化を取り上げているあたり、時代の気分を反映していると思いました。

 制御理論と同じようなブロック図が出てきますが、エンジニアである筆者が当時の制御理論を応用したことが判ります。同じエンジニアとしては理解がし易かったです。